問題の把握・理解 ---> シミュレ-ション(確率的,確定的) ,実験,数学的解析 ---> 問題の解答(推定)
ここでは,例題7に関して数学的な解法とシミュレ-ション解法との違いを実感して下さい.
1分あたりの客の到着数 は次の表のとおり.1人あたりのサ-ビス時間 は1分,窓口1つ.但し,客の処理は先着順とする.(別紙資料参照)
人数 |
確率 |
0 |
0.7 |
1 |
0.2 |
2 |
0.1 |
単位時間あたりの客の到着数(平均到着率)は近似的にポアンソン分布に従うといわれます.平均到着率 λと する時,単位時間内に r 人到着する確率は,
で計算できます.例えば,平均到着率が2人の時,単位時間に1人到着する確率は,
であり,さらに0人から6人までの確率分布は
と,こんな感じです.
さきの状況と同じ時,1人が到着してから,次の人が来るまでの到着間隔の分布は次でかけます.
これは,指数分布とよばれています.次のグラフは平均到着率が2人の時,到着間隔(0分から6分まで)の分布です.
窓口サ-ビス時間には,ほぼ一定時間のものや,指数分布に従うものもあります.後者の場合,単位時間あたりの平均サ-ビス数(平均サ-ビス率)をμとすると単位時間あたりのサ-ビス数は平均μのポアソン分布に従い,サ-ビス時間は,
の指数分布に従います.
次の3つのモデルにもとづいて,シミュレ-ションでの解法を考察しましょう.
5分あたりの客の到着数 1人 ,1人あたりのサ-ビス時間 は4分,窓口1つでは.
客の到着間隔は2分〜8分までの一様分布(平均は上と同じ5分),1人あたりのサ-ビス時間 は4分,窓口1つでは.
1分あたりの客の到着数 は次の表のとおり(いろいろ変えてみる).1人あたりのサ-ビス時間 は1分,窓口1つでは.
人数 |
確率 |
0 |
0.7 |
1 |
0.2 |
2 |
0.1 |
その他,さまざまなモデルが考えられます.
具体的に,生徒との学習の場面では次ような活動が想定されます.
・モデル化のための取材
・手作業シミュレーション
・数学的解法
・コンピュータを利用したシミュレーション
・結果の妥当性についての討議