Mathematica Lesson Syllabus for HighSchool Students
ねらい |
情報科学的な見方や考え方を育てる
「人間に、道具が必要だ」(堀口大學訳「人間の土地」より)。これは、フランスの作家サン=テグジュペリによる一節ですが、人類は古来よりさまざまな道具を手に入れ、そしてついにコンピュータという道具を手に入れました。それから約半世紀経ちましたが、この「道具」と過去のものとの一番の違いは、これが記憶・計算・判断といった人間の思考を補助するところにあります。
本講座では「思考の道具」としてのコンピュータを科学的に理解し、コンピュータを用いて「ものを考える」ことを目標にします。そのためにまず、数学統合ソフトウェア「Mathematica」を基礎から学びます。その後、各自の興味に応じて、テーマに基づいた学習活動を行う予定です。
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授業計画
この授業では次のMathematicaテキストにもとづいて授業を行います。テキストや授業内容にご興味がある方は、武沢までご連絡下さい。テキストはHTML版とWolframCDF(Computable Document Format)版があります。CDFはMathematicaの動的な環境を提供します。
HTML版
第1章 Mathematica Tour
第2章 グラフィックスプログラミング
第3章 Mathematicaでマルチメディア
第4章 Mathematicaプログラミング
第5章 Mathematicaで数学
第6章 Mathematicaによるwebコンテンツ作成
月 | 回数 | 学 習 内 容 概 要 |
1学期 |
11 |
【内容】
1 Mathematicaの基礎(数式処理、リスト処理、グラフィックスなど)
2 Mathematicaでのアルゴリズムとプログラミング
3 Mathematicaでの画像処理
4 MathematicaとWeb技術
5 Mathematicaを用いたテーマ学習
【授業内容】
第1回Mathematicaとは
Mathematicaの基本機能(高級電卓として)
第2回Mathematica tour
Mathematicaの基本機能(グラフィックス機能)
第3回Mathematicaとは
Mathematicaのインターフェース(ボタン、パレット、ハイパーリンク)
第4回-第6回Mathematicaとは
グラフィックスプログラミング1
第7回Mathematicaとは
グラフィックスプログラミング4
(javascriptとの併用、webアニメ作り)
第8回Mathematicaとは
簡単な画像処理・音声処理
第9回Mathematicaとは
Mathematicaでのプログラミング初歩
★課題★
Mathematicaによる簡単なアニメーションを作成し、web化したファイルとして提出
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2学期 |
12 |
第1回Mathematicaでの3次元グラフィックス
★課題★
Mathematicaの関数を用いた3次元曲面を工夫して描く
第2回システム思考とは
第3回 STELLAでのモデリング
第4回 STELLAでのシミュレーション
第5回〜第8回Mathematicaでのプログラミング
・手続き型プログラミングついて
・関数型プログラミングについて
・再帰プログラミングについて
・演習問題
2の平方根の近似値を求める(二分法,Newton法,NeatList)
ピタゴラス数を求める
完全数を求める
継子立て(ヨセフス)問題
フィボナッチ数
Collatz問題
◆総合演習
・Mathematicaによるタートルグラフィックス
・フラクタル図形について
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参考書 |
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・Mathematicaブック
・Mathematicah方法と応用(サイエンティスト社)W.グレイ著、小島順、時田節、武沢護訳
・Mathematica 曲線と曲面の微分幾何(トッパン)J.グレイ著、小島順、武沢護訳
・Mathematica その無限の可能性・基礎編、応用編(実教出版)小島、川瀬、大橋、松本、武沢著
・その他関連書籍
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関連サイト |
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Wolfram Research,Inc.
日本Mathematicaユーザー会
Mathematicaフォーラム
日本電子計算
Live Math
コンタクト先
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